2014年に観光庁が制作した動画メディアの状況を調査したところ、悲惨な状況が見えていきました。(タイトルは過去に話題になった「枝野寝ろ」と「日本死ね」を混ぜてみました。余計わかりづらいかも知れません。)
先日「観光庁が開設した宿泊施設空室検索サイトがSEOせず実験中- HVSS/野村総研、日本ユニシスへの発注 」という記事を公開したところ、多くのはてブを頂戴し、また、そこで指摘した逆SEOという言葉が不適切だというご指摘をいただきありがとうございました。
再び観光庁の報道資料を確認していると、過去にも訪日外国人向けのサイトをいくつか作成していたようですので、調査を行いました。まず、当時の報道資料から紹介します。
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もくじ
2010年からあったサイトを2014年にリニューアルしたとの観光庁の公表
11人の委員により、サイトビジョンが検討され、リニューアルを行ったようです。
なお、2014年7月から2015年6月までサイトのNEWSが更新されていますので、その期間の発注期間だったのではないでしょうか?
最終更新日:2014年3月17日
観光庁では、海外6ヵ国8人の外国人を含む11人の委員による検討会にて取りまとめられた「訪日観光の3つの価値」を踏まえ、ウェブサイト「DISCOVER the SPIRIT of JAPAN」について、さらなる機能向上を図る等、サイトリニューアルを行いました。170本以上の訪日プロモーション映像については、地域別検索機能を加えることにより、各地域の魅力をよりダイレクトに発信できる環境を整えました。
また、日本の魅力をPRするために、季節ごとに紹介したい映像や日本の魅力を伝える記事などを定期的に更新します。
さらに、スマートフォンでもご覧いただける環境を整えました。
訪日プロモーション映像については、Youtube等の動画サイトにアップし、世界中のより多くの方に向け、日本の魅力を発信します。
なお、対応言語は、これまでの英語・韓国語・中国語繁体字・中国語簡体字に加え、国内の観光関連事業者等の方々により活用いただくために、日本語も加えました。
サイト上に記載のある、閲覧数の実態
「現在218の国と地域、541,611人の方が楽しんでいます。」という明記があるので、常時それだけアクセスがあるのであれば、立派に海外への広告塔になっていそう…
毎度のことですが、similarwebを使って確認をしてみました。
2016年7月から2016年12月までの月次訪問者数は15,000から35,000で推移しているようです。2014年4月から2017年1月まで約34か月だと考えると、ひと月平均15,929人となるので、おおむねこのくらいのアクセスで横ばいでアクセスが来ているのかもしれません。
一方で、世界中のより多くの方に向け、日本の魅力を発信することを目的としているのでアクセスは海外だろうと思いきや全体の35%程度のアクセスが海外からということのようです。もちろん日本国内から訪日外国人の方が見ているかもしれません。
youtube動画視聴数トップ5とワースト5発表
動画はすべて2年前にアップされたまま。
アクセスのよい順に並べて確認しました。一番視聴されている動画で19035回。仙台の七夕まつりの動画のようです。その次が13995回、13186回と続きます。
ワースト5に驚愕です。最下位の視聴回数が182回しかありません。一本の動画を作るのにどれだけコストをかけたのでしょうか?それに対して182回の視聴回数。これは身内が見たとしか思えません。
youtube動画視聴数最下位の動画はこちら。
なんとか皆さんの力で、再生回数を伸ばしてください!むしろピコ太郎さんやジャスティンビーバーやふなっしーが協力してくれたら、たくさん再生されるのではないでしょうか?
もし度胸がある人は、このページをピコ太郎さんやジャスティンビーバーやふなっしーにメンションして伝えてみていただけると…
ちなみに、現時点の181本の動画再生回数合計は436,289回でした。以下のグラフは181本のそれぞれの再生回数を示したものです。10000越えの動画は10本しかありません。
ちなみに、SEO対策はされているのかというと…
やっぱり、いろいろと指定はされていませんでした。観光庁のサイトは検索上位にきてはいけないというルールでもあるのでしょうか?説明文はなく、SNSで表示される用の画像やタイトルや説明も入っていませんでした。
<title>JAPAN VIDEOS - DISCOVER the SPIRIT of JAPAN</title> <meta name="description" content=""> <meta name="keywords" content=""> <meta property="og:title" content=""> <meta property="og:type" content="website"> <meta property="og:site_name" content=""> <meta property="og:description" content=""> <meta property="og:image" content=""> <meta property="og:url" content="">
ちなみに、シェア数は…
個別のページで、フェイスブックのいいね数が308ついていたので、意外と頑張っているページもあるんだーと感心したのも勘違いで、どのページも308いいねとなっていました。バズメディアでこの方式をとっているケースもありますし、pressplatinumでも、二種類設置したりしています。ただ、国のサイトでやるのってどうなんでしょうね。
出典:
観光庁 報道資料
「DISCOVER the SPIRIT of JAPAN」公式サイト
youtube
国に勤めている方へのお願い。
災害情報とか、網羅的な情報とか、民間ではなかなかやれない仕事に専念してください。残業たくさんするのではなく、早く帰ってプレミアムフライデーして寝てください。
もしその仕事がどうしても国がやるべきなのであれば、きちんと勉強してください。勉強する時間が取れないのであれば、高いお金を払ってなんかすごいビジョンを作れる人を呼ぶだけではなく、実績のあるWEB事業者とか、アプリ事業者への委託をしてください。
実績ある事業者に断られたとしたら、ちゃんと制作前にSEOのコンサルに入ってもらうか、内部にわかる人を採用してください。
むしろ、部署ごとにいろんなサイトをポコポコつくるのではなく、ひとつのサイトを充実させて、訪日外国人の方がそのサイトを見れば、困りごとが解決するようにするか、サイト間で相互にリンクを張ったりとSEOを頑張って検索順位をアップして、困ったことを検索したら上位に来るようにしてください。本来、国のサイトであれば、信頼性が高く、SEOもききやすいはずです。
他にも、日本のwifiの基地局を紹介するサイトもつくったようですが、スマホで日本地図を一気にだしたら、赤ちゃんでも押せません。外国人の男性だったらなおさらに指が大きくて無理なのでは?私がiPhone5Sのサイズを使っているからいけないのでしょうか…
全国12万か所のwifiスポットを紹介すること自体は非常に良いことだと思います。しかし、手段が伴わなければ、せっかくいいアイデアも利用者のもとへは届きません。国が作ったからと言って、使いづらいものは使われません。国家公務員には国家公務員のプロの領域があるように、WEBやアプリにもその道のプロがいるんです。
ちなみにこのサイトの紹介文は「このサイトは日本政府のサイトです」って始められています。訪日外国人が「近くにwifiないかなー」ってなった時に、「お‼日本政府のサイトだって!」って閲覧を始めるのでしょうか。そういう人もいるとは思うのでかまいませんが。
<meta name="description" content="This is the Japanese government website. The list provides informations about free Wifi Spot. You can confirm name of the shop, location, payment method etc. " />
(ピコ太郎さんがジャスティンビーバーによってバズったように、日本死ねブログが国会で取りあげられて保育士改革が進み始めたように、どこかが取り上げてくれると、一気に何かが動き出すとは思うのだけれど。)
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