2018年7月18日にPlug and Play Shibuya by 東急不動産にてフィンテックイベント「お金と社会のミライ」が開催されました。
株式会社ジャパンベンチャーリサーチによるフィンテックの初歩的な基調講演の後、株式会社FOLIO 代表取締役 甲斐真一郎氏、BASE株式会社 代表取締役CEO 鶴岡裕太氏、エンタメコイン株式会社 代表取締役社長 有田雄三氏を登壇者とするお金のミライのパネルディスカッションと、株式会社メルペイ 代表取締役 青柳直樹氏、日本銀行 FinTechセンター長 副島豊氏による金融インフラのミライのパネルディスカッションが行われました。
贅沢な面々の話であり、特にエンタメコイン株式会社の話や日本銀行の話などなかなか聞くことはなく、貴重な話でしたが、本記事では株式会社メルペイ 代表取締役 青柳直樹氏のお話にフォーカスしてまとめます。
ちなみに余談ですがPressPlatinumはフィンテックニュースとググると8番目くらいに出てくるようになりましたので、何かフィンテック関連のニュースの寄稿や、PR記事などのご相談などもお待ちしております。
もくじ
そもそもメルペイとは
パネルディスカッションにおいては自己紹介はかっ飛ばして本題へとなってしまいましたが、メルカリ子会社として設立されたメルペイとは何か?
メルペイの採用ページによると
まずはデジタルウォレットの提供を予定していますが、私たちは決済の会社になりたいわけではありません。社会インフラを圧倒的な利便性をもってアップグレードすることで、メルペイひとつでお金に関するあらゆるサービスが簡単に完結する世界を実現したい。世の中のお金の流れを、もっと身近で簡単なモノに変えたいと考えています。
柔軟性の高いシステムを活かし、決済手段の提供のみならず資産運用・レンディング(融資)・保険といったお金にまつわるサービスを社会に実装していく、これがメルペイのミッションです。
すなわり、決済を入り口に、お金のインフラを作っていくことを標榜しています。
メルペイ代表取締役 青柳直樹氏のキャリア
知っている人はすっ飛ばしていただければいいのですが、青柳直樹氏とは何者なのかも、少し触れておきます。
青柳直樹氏のプロフィールとして、本イベントページで以下のように記述されています。
ドイツ証券投資銀行本部にて、テクノロジー企業の株式公開支援やM&Aアドバイザリーを経験。
グリーにて、CFOとして資金調達や株式上場を主導するとともに、事業開発責任者としてプラットフォームの立上げに従事。
GREE International CEO、事業統括本部長などを歴任。2017年11月、株式会社メルペイ代表取締役に就任。慶應義塾大学卒。
慶應からのドイツ銀行、グリーというキャリアを歩んでおり、金融とITのプロフェッショナルです。プロフィール上は極めてキラキラですが、登壇された印象としては、頭の切れる優しいお兄さんでした。
さて、パネルディスカッションの内容に移ります。
青柳さんは再び金融に戻ってきましたが…
メルペイは業法的には、金融業になる。しかし、金融だけにはとどまらない業態になるのではないかと考えている。
メルカリは「捨てるをなくす」と言う新しい価値を創出した。メルペイは「お金のインフラ」を作っていきたい。
フィンテックそのものはコストを下げるだけで、価値を生み出していない。まちづくりなども含めインフラを作っていきたい。
決済そのものは儲からない
決済に関するスタートアップの参入が多い。参入が盛んになり、盛り上がることによって、金融のインフラを更新をしていった方が良い。
でも決済は儲からない。
一方、現金にはコストがかかる。
ATMは維持コストがかかるので減らしたい。また、現金決済を行っている店舗では、人員コストや教育コストがかかる。締め作業のために店を開けておく時間を削ることがあるとも聞く。
現金の管理コストがなければ、店を開けておける。
プラスの経済効果を作っていけると良い。
スーパーのレジから現金が引き出せるようになるなどキャッシュレスに逆行する部分もあるが
現金は便利。
地方だとクレカもSUICAも使えないことが多い。
生活圏の全てで現金を使わなくて良いようにならないと、財布から現金がなくなることはない。
結婚式など、一部ビットコインでご祝儀を払う人もいるようではあるものの、慣習で変えられないこともある。
中国のサービスの修練が早い。日本は未来のインフラとは
フラグメントの中での伸ばし方がある。一方でまとまると優位になることもある。
日本では既存の金融を使いながら伸びているが、その方が地方にも広がるかもしれない。
あとは国や金融庁の方針などにも影響を受ける
キャッシュレスが進む中でお金があっても使えない人はどうやって救うか
クレカを持っていないでも、バイト代が入ることがわかったり、
ものを売るときもリセールバリューがあるからお金を渡したり、
ユーチューバーなら稼げるかも・・・など
優しい金融にしていきたい。
メルペイはどんな世の中を作るか
青柳氏の話をお伺いし、メルペイが金融インフラの更新を標榜し、メルカリの支払いだけに止まらないインフラを構築してこうとしていることにワクワクしました。
個人の信用力によるレンディングや後払いなどの様々な可能性を踏まえると、メルカリでの売買実績や評判は今のうちから培っておいた方が良さそうです。
7月18日の終値ベースで時価総額5941億円のメルカリの子会社として、どのような価値を想像していくのか楽しみです。
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