穐田誉輝氏帝国なるか?株式会社くふうカンパニー設立発表

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2018年5月15日みんなのウェディングとオウチーノは経営統合し株式会社くふうカンパニーを設立することを公表しました 。

カカクコムを上場させ、クックパッドの成長に寄与していた穐田誉輝氏が株式を過半数取得したのが、みんなのウェディングとオウチーノでした。その中でオウチーノについては株価が上昇し、みんなのウェディングは一時上昇したものの直近低迷していました。みんなのウェディングについては2017年11月に旅行業法に基づく参入を公表したものの大きな戦略の転換というのは現れていませんでした。

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みんなのウェディングと オウチーノの属する業界状況

ウェディング業界というのは結婚式の地味婚化やそもそも結婚式自体をあげない若者が多いこと、さらには日本人の人口減少も始まっていることにより厳しい戦いが迫られていました。

不動産業界は活況ではあるものの2020年のオリンピック開催後の地価下落の見込みをする人も多く、さらには2022年の生産緑地の宅地化が行われるとさらに地価が下落するとも考えられています。

株式会社くふうカンパニー設立によって生まれるシナジー

ウェディング業界と不動産業界はライフステージの変化による購買活動が発生しやすいシナジーが産める業界だと考えられます。 みんなのウェディングとオウチーノが一つになることによってどのような効果が生まれるかを公表資料からまとめてお伝えします。

共通するサービスでのナレッジ共有

両社とも、ユーザー向けメディアと専門家による相談を行っており、そこでの企画・設計・運営のノウハウは共有される見込みです。

ユーザーからの口コミその他の情報、テクノロジーを利用したユーザーに対する効果的な情報提供手法等のナレッジ

対象分野の専門家としてユーザーを忠実に支援する「相談」サービスの提供

サービス開発体制、技術インフラの共通化

技術者、インフラ、資金の共有による新規事業開発を明言しています。また、世の中の流れとして、音声認識サービスやAI(人工知能)、AR(拡張現実)を活用といったサービス多様化への明記があることから、対応を進めると想定されます。

人的リソースの獲得や育成、技術インフラを共有

積極的な新規事業領域の開拓

経営統合により、発展可能性、事業展開力、資金力等が強化され、サービス開発、提携、投資、買収、事業開発担当者の採用等が機動的かつ柔軟に推進

人材採用、配置の最適化

ライフステージに関する事業が拡張されることにより、既存の人材のスキル向上だけでなくM&Aを今後していく会社への出向を含め、従業員は様々なチャンスを獲得できます。

人材の適材適所を実践し、個々人のスキルアップやモチベーションアップ、組織力の向上を推進

経営管理コストの圧縮

人事・総務・財務経理・法務・経営管理など、間接部門のコストを削減するとともに、営業組織、開発組織、マーケティング組織の効率化が想定されます。

間接部門・共通部門の業務の効率化や重複するコストの削減

出典:プレスリリース

穐田誉輝氏の出資先一部抜粋

これまで数多くの出資を行ってきている穐田誉輝氏ですが、調査時点の最新の有価証券報告書の大量保有者の情報によると、以下の三社の株式保有が明確になっています。みんなのウェディングとオウチーノのように過半数を取得しているわけではないため、すぐに統合をすることはないかと思いますが様々な親和性を想定することができます。

まずは穐田誉輝氏の出資先を3社ご紹介します。

株式会社マツモト【JASDAQ:7901】

学校向けの卒業アルバムを主軸とする印刷業者
190,000株4.98%(2017年4月末時点)
出典:有価証券報告書

タウンニュース社【JASDAQ:2481】

神奈川を中心としたフリーペーパー発行
278,100株 4.98%( 2017年12月末時点)
出典:有価証券報告書

LITALICO【東証1部:6187】

障がい者向けの支援等
1,704,000株 9.80%(2017年3月末時点)
出典:有価証券報告書

まず、結婚式とアルバム印刷には親和性が高いと考えられます。また不動産と地域情報誌も親和性が高いでしょう。障がい者支援はストレートな親和性ではありませんが、プログラミング学習や就労支援という学びと仕事という観点では、ライフステージの中で一つのフェーズととらえることもできそうです。

今回の経営統合により、ミニリクルートができ上がるのではということも想定できますので、穐田誉輝氏の出資銘柄をいっそ全部経営統合していくということも全くあり得ないはなしでもないのかもしれません。

リクルート VS 穐田誉輝氏出資先銘柄

結婚:ゼクシィ VS みんなのウェディング

不動産:SUUMO VS オウチーノ

人材:リクナビ VS LITALICOの人材領域

旅行:じゃらん VS みんなのウェディングの旅行業参入

学習:スタディサプリ VS LITALICOの子育て・学習領域

株式会社くふうカンパニーの上場予定(追記20180529)

くふうカンパニーが設立され、上場するまでのスケジュールは以下の通りです。
オウチーノの株式を100株持っていると、くふうカンパニーの株式425株が付与されます。
みんなのウェディングの株式を100株持っていると、くふうカンパニーの株式100株が付与されます。
各種シナジーや穐田誉輝氏がこれまでカカクコムやクックパッドを成長させてきた実績への期待から、現在オウチーノもみんなのウェディングも本件の公表時より株価が上昇しています。

2018年5月15日(火)    株式移転計画承認取締役会(両社)
2018年5月16日(水)    臨時株主総会基準日公告(両社)
2018年5月31日(木)(予定)臨時株主総会基準日(両社)
2018年7月12日(木)(予定)株式移転計画承認臨時株主総会(みんなのウェディング)
2018年7月13日(金)(予定)株式移転計画承認臨時株主総会(オウチーノ)
2018年9月26日(水)(予定)上場廃止日(両社)
2018年10月1日(月)(予定)共同持株会社設立登記日(効力発生日)
2018年10月1日(月)(予定)共同持株会社株式新規上場日

株式会社くふうカンパニーの売上・利益予測(追記20180529)

経営時の株式の配分に当たって、オウチーノとみんなのウェディングの成長予測が記載されています。

オウチーノの成長予測

オウチーノの将来の利益計画は、現在の組織体制を前提として作成されておりますが、利益画の変動要因としては、ユーザー数の増加による広告事業の伸長により利益に貢献することを見込んでおります。

2019年12月期は、前事業年度と比較して330%の営業利益の増加

2020年12月期においては、前事業年度と比較して、83%の営業利益の増加

2021年12月期においては、前事業年度と比較して、54%の営業利益の増加

2022年12月期においても、前事業年度と比較して、54%の営業利益の増加

2018年12月期を基点として、営業利益330%の増加➤83%の増加➤54%の増加➤54%の増加としています。では2018年12月期の予測営業利益を確認しましたが、2017年12月期決算説明資料において2018年12月期の営業利益は黒字化を目指す表記しかなく、明確な利益規模については不明でした。

仮に、2018年12月期の営業利益が1000万円だとしたら、2019年12月期4.3億円、2020年12月期7.9億円、2021年12月期12.1億円、2022年12月期18.7億円ということになります。

みんなのウェディングの成長予測

みんなのウェディングの将来の利益計画は、現在の組織体制を前提に作成されており、対象期間(2018年9月期乃至2019年9月期)において大幅な増益を見込んでおります。
2018年9月期において、有料掲載結婚式場数の伸長及び2017年9月に実施した本社移転による費用低下により営業利益が前事業年度比424%増加
2019年9月期において、有料掲載結婚式場数の伸長により営業利益が前事業年度比104%増加
2017年9月期通期決算説明資料において、2017年9月期に営業利益5000万円から2018年9月期2.5億円への増加計画を公表しています。そこから考えると、2019年9月期には営業利益5.1億円への増加を計画していることになります。
オウチーノの2018年5月28日時点の時価総額99億円、みんなのウェディングの2018年5月28日時点の時価総額は79億円であり、足し合わせるとくふうカンパニーの時価総額は178億円と想定されます。今後の成長期待により、ここからどこまで時価総額を伸ばすことができるのか、世の中に新たな価値を提供することができるのか、引き続きウォッチしていきます。

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