赤ちゃんの泣き声のAI解析サービスリリースも。パパっと育児@赤ちゃん手帳運営秘話をすでにレポートしたサムライインキュベーション主催の「社会を変える女性向けサービス最前線!女性を支えるユニークなサービス」から2つ目のレポートです。
株式会社Candee 執行役員 鍛冶良紀氏が登壇された中で語った、株式会社CandeeのビジョンやライブコマースLive Shop!とメルカリのライブコマースに対する強みなどご紹介します。
もくじ
株式会社Candeeとは
株式会社Candeeはメディア事業、広告事業、タレントマネジメント事業を行う2015年創業の企業です。今ヒカル氏で話題のVAZ社との業務提携やライブ配信実績を誇る映像制作会社「アポロ・プロダクション」の完全子会社化をするなど、スマホ向け動画を中心に、成長を加速させています。2016年12月には累計16億円の資金調達を実施しており、取締役会長として、株式会社gumi代表取締役社長國光宏尚氏を迎え入れています。
鍛冶良紀氏は「スマホ時代に適した、フジテレビや吉本興業、エイベックスを作っていく」と語っていました。
ライブコマースLive Shop!とは
これまで、LINE LIVEで昼帯番組「さしめし」を通算266回、他にも「アツシメーカー」「WANTED~キンコン西野逃走中!~」をライブ配信するなど、多くの動画やライブ動画を製作してきた結果、9,800本のライブ動画を作成してきたという株式会社Candeeの強みを生かす形で2017年4月にプレリリースし、6月7日に正式リリースに至っています。
DeNAが先行する形で、ラッフィーと言うライブコマースを始めており、
2017年6月30日にはクルーズとCandeeの協業によりライブコマースチャンネル「SHOPLIST Live」がリリースされました。7月6日にはメルカリもライブコマースを開始しています。
そのライブコマース戦国時代の中で、どのような特徴があるのか。メルカリはリリース当初、配信者を芸能人で固めてプロモーションを行っていたが、現在では一般の人にも機能解放することで、活性化を行っている。DeNAのラッフィーは買わなくて売れなくても楽しい場所として、コミュニケーションを重要視した一般の人が配信する場となっている。
CandeeのライブコマースLive Shop!は、インフルエンサーによる配信となっている。実際にアプリをダウンロードしてみると、木村ミサさん、宮島るりかさん、大島涼花さん、ゆうたろうさんなど、著名なインフルエンサーの顔が並んでいました。
出典:Live Shop!
ライブコマースLive Shop!とは
さて、そんなインフルエンサーを活用したLive Shop!ですが、鍛冶良紀氏によると、「インフルエンサーの45チャンネルの演者とコミュニケーションをとりたい人が集まってくる」とのことでした。ライブ中にいいねを押していくと画面上につるが伸びて、花が咲くなど、効果的にコミュニケーションを後押しする仕組みを提供したり、いいねとコメントとのハードルのギャップを埋めるために、アンケート機能を設けたりすることで、活性化を促しているとのこと。
ユーザーの立場に立って、ヒアリングやデータ分析の中で改善を積み重ねていく中で、現在得られているCVRはなんと10%。通常のECが1%と言われる中で、10倍もの購買意欲を掻き立てることに成功していると言うのは衝撃的であり、今後一般のECサイトにもこの波がくるかもしれません。
楽天やヤフーの規模からすると、参入メリットが大きくはないのかもしれませんが、話題性が高まるに連れて、出展者向けのサービスとしての企画が進むかもしれません。
ライブコマースLive Shop!で効果的だった施策とLive Shop!の特徴
ツイッターなどで、利用者の声を観察する中で、効果的だった施策についても教えていただくことができました。
話題のインフルエンサーが販売した場合に、どうしても用意していた商品数を超えて売り切れてしまうことが発生していました。その中で生み出されたのが、抽選機能。購入希望者が商品数を超えたときに、番組の最後で抽選を行うと言う機能改修を行うことで、番組を最後まで見る人が増加し、最後までコミュニケーションを楽しんでもらえるようになったそうです。
鍛冶良紀氏は「既存のインフルエンサーマーケティングはインフルエンサーが摩耗する仕組みになっている」と語ります。企業がインフルエンサーマーケティングのプロモーション企業に依頼をした際、どうしても、インフルエンサー自身のSNS場で宣伝をする必要がありました。そうするとフォロワーは宣伝に対し嫌悪感を持つことになっていました。
しかし、Live Shop!では脚本家やカメラなども含め番組制作に、演者としてインフルエンサーをお呼びすることにより、テレビに出演する芸能人と同じように応援したり、楽しんでフォロワーが見ることができるようになっているのだそうです。
鍛冶良紀氏は「他社は配信者任せの機能になっているが、そことは大きな違いがあり、演者が楽しんで配信でき、投稿する人と一緒に作っていくということが重要」だと教えてくださいました。
ライブコマースLive Shop!の今後
現状の脚本家やカメラなども含めた番組制作のコストに対し、500個売れるような時であれば、コストはペイするが、まだまだ伸ばしていく必要があるとのことですが、今後プライベートブランドを立ち上げ、インフルエンサーのオリジナル商品を製作していくことにより、ライブコマースを盛り上げていきたいとのこと。
2017年がライブコマース元年として語られるようになるのでしょうか。
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