国立研究開発法人国立がん研究センターと日本電気株式会社(NEC)は、AIで大腸がんおよび前がん病変(大腸腫瘍性ポリープ)を内視鏡検査時にリアルタイムに発見するシステムの開発に成功したことを公表しました。
前がん病変(大腸腫瘍性ポリープ)を内視鏡検査時に摘除することで大腸がんへの進行を抑制できるという。これまでポリープは肉眼で見つけていたが、見逃されてしまうことがあった。AIが学習した教師データは国立がん研究センター中央病院の約5,000例の内視鏡画像となっており、前がん病変としてのポリープと早期がんの発見率は98%だった。
今後は1,600例以上の肉眼では認識が困難な教師データを追加することにより、肉眼見つけられない病変をAIで検知できるようにするという。
出典:プレスリリース
この研究は、イノベーション創発に資する人工知能基盤技術の創出と統合化を目的として、
実社会の膨大なデータを知的・統合的かつセキュアに収集・処理・学習・制御するための人工知能基盤技術と、その成果を組み合わせることにより社会問題の解決と産業の自動化・最適化に貢献するイノベーション創発に資する技術の確立を目指して平成28年度に発足
し、86件の応募の中から選ばれた10の研究テーマによるものです。
出典:平成 28 年度 戦略的創造研究推進事業(CREST) 新規採択課題・総括総評
他にも東京大学大学院情報理工学系研究科加藤真平准教授による「完全自動運転における危険と異常の予測」や、慶應義塾大学医学部 岸本泰士郎専任講師による「自然言語処理による心の病の理解」、情報・システム研究機構 国立情報学研究所 佐藤真一教授による「未知事物検索・認識基盤によるメディア消費者の体験・行動センシング」といった、テーマ名だけでも興味深いテーマがあげられており、医療分野だけでなく、生活が豊かになったり、安心を得られる未来に向けた研究が進んでいる。素敵な未来に出会うことができそうです。
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